ロミロミとは

 

ロミロミとは古代ハワイアンが医療として行っていた伝統的な癒しの方法、そして健康法の一つです。Lomi とはハワイ語で「さする、圧迫する、押す、こねる、揉む」という意味があります。このロミの技術によって筋肉の緊張やコリを緩和し、血液やリンパの流れを改善していきます。また心は過去からの否定的な出来事を断ち切るホオポノポノと呼ばれる施術で人生を前向きに進んでいけるよう癒していきます。
 

自然に宿るエネルギーをハワイ語でマナと呼びますが、ハワイにはこのマナを操ることのできる優秀な神官(カフ)がおり、自然に向けて人類への恵を祈ったり、病気を治すための儀式を行ったりしていました。神官(カフ)はヘイアウと呼ばれる神殿で祈りを捧げたり、患者の患部に触れたり、揉んだり、薬草を煎じて飲ませたりしていました。医療行為を行う者はカフロミロミと呼ばれ、病気を治すことは崇高な行為とされ、一つの儀式でありました。

このようにハワイでは自然を畏れ、敬い、自然の恵みに感謝し、自然と共に、自然界のエネルギーに包まれながら生きていくという伝統的な考えが根付いています。海、空、風、石、岩、木、土・・・など自然界に存在するすべてに神が宿っているという考えは、神道の「八百万(やおよろず)の神」信仰と非常に似ているといわれています。

1800年代、西洋からハワイにもたらされた文化や宗教、価値観、生活習慣の違いから、このロミロミやハワイ語、フラダンスなどの伝統文化は異端とされ、禁止されてしまいました。存続の危機を迎えたハワイの伝統文化はその後、ハワイの家族の間だけで密かに継承されてきました。ロミロミも例外ではありません。

そのころ、ハワイの家庭ではお年寄りから子供までが互いに毎日ロミロミをするようになりました。一日の終わりに家族が集まって、お互いにその日あった出来事などを話しながらロミロミをし合い、家族同士の愛や絆を確かめ合っていました。ロミロミとは肉体的な心地よさや開放感を与えるだけでなく、家族の結びつきを強める重要な要素だったのです。

このように西洋文化の圧力の中、ロミロミはそれぞれの家族の中で密かに継承されてきたため、ロミロミのスタイルは多様化してきました。そのためロミロミには一つの流派が存在するわけではありません。そこにはたくさんの施術法があるのです。

近年、ハワイ古来の伝統文化に対する関心が世界中で高まり、ロミロミにも関心が集まるようになりました。以前は家系の中で代々、伝統を受け継がれてきたロミロミですが、現在では一般の人々や外国人にも扉が開かれています。また、ハワイの一部の病院などでは伝統医学として治療に使われたり、また日ごろの疲れを癒すため、リラックスするためにホテルのスパやサロンでも施術が行われています。